ベートーヴェンザール(中の人注:ザールとはドイツ語でホールのこと。)は横浜記念会館を少し大きくしたくらいで、聴くのには丁度良いホールでしょう。相当の人は皆、以上に上げた(ジングアカデミー、フィルハーモニー、ベートーヴェンザール)ホールで演奏しますが、殊にフィルハーモニーだけは特別に良い人がやるようです。その他にはマイスターホール、ベヒシュタインザール、バッハザール云々とありますが、大抵ベートーヴェンザールに似たようなものです。ベートーヴェンザールは我々共には一番感じが良いように思われました。そして演奏者も今まで聴いたうちで一人も怪しいのはありませんでした。(怪しいとは名ばかりで腕のないのを意味します)他のザールについてもいずれお話しいたしますが、ベートーヴェンザールについて申し上げればもうそれで充分と考えますので、ボツボツいろいろの人について感想を述べることにします。
ベートーヴェンザールも作りはフィルハーモニーと同じで、ただ違うのは狭いだけ。他のホールも大体ベートーヴェンザールに似ております。座席はすべて決まっておりますから、ここはあまり人数としても大勢入る訳にはいきません。持ち込むことも出来ず、(持ち込んでも置く場所がないので)その点は内地と全く違います。
ジングアカデミーと同様です。
(中の人ツッコミ)
フィルハーモニーホールの中庭にあったようです。1944年の爆撃で破壊されてしまいました。
ジングアカデミー(再掲)
ベルリンジングアカデミー
1791年にプロイセンのハープシコード奏者カール・フリードリヒ・クリスティアン・ファッシュがベルリンに設立した音楽愛好、演奏団体。
元々ベルリンの音楽愛好家の集まりが発展して公的団体と発展したものであった。
1827年にホールが完成。それ以来合唱団ベルリンジングアカデミーの本拠地として、そしてコンサートホールとして数多い演奏会の会場となりました。
ヴァイオリニストのパガニーニ、ピアニストのクララ・シューマン、フランツ・リスト、作曲家としても有名なヨハネス・ブラームス、そしてクララの夫でもあるロベルト・シューマンも登場。
レコーディング会場としても数多い録音が行われたようで、フルトヴェングラーやメンゲルベルク指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、エーリッヒ・クライバー、クレンペラー指揮シュターツカペレ・ベルリンなどの録音がこのホールで行われました。珍しい所では映画俳優マレーネ・ディートリヒの映画ソングの録音もここで行われたそうです。
音楽会だけでなく、学術講演会も行われたようで、アレクサンダー・フォン・フンボルト、ルドルフ・ヴィルヒョウなど著名な文化人、学者の講演会もありました。
ベルリンジングアカデミーといえば一番有名なコンサートはこれでしょう。
1829年、メンデルスゾーンによるJ.S.バッハ作曲「マタイ受難曲」蘇演です。
参考文献はこれ。ドイツ語と英語のみのようです。(翻訳サイトに活躍していただきましょう)
あとのホールのことがわかりません。宿題にさせてください。
そして次回はこれです!
「いずれその他の場所についても次第にお話いたします故、
今日は有名な世界一流指揮者フルトヴェングラー氏及びラフマニノフ氏などについて一寸申し上げましょう。」
うおー!これはスゴイです。次回乞うご期待!