9月17日
①「すみ君へ」
ファーストトイレットペーパー、只今到着。競争はすみ君の方が1日早く9月11日で、弟のは12日でした。やはり蒲田の方はベルリンに少し近いのでしょう。厚く御礼します。毎日油が出るので、おかげで助かります。今度はいよいよすみ子様に御たのみいたします故、御聞き下されたく。またこの先どんな事を御たのみにするかいろいろの事が沢山にあるので、あまり御たのみして実はれない(?)範囲のところをお願いしようと思っています。御たのみして「ウルサイ奴だな」と怒られても恐ろしいから、怒られない程度で、あるいは吹き出す程度で御依頼申し上げます。
さて、事件はこちらに来て一番欲しいのは「ライオンの練り歯磨きチューブ入れ」という吹き出したくなるものです。ドイツに来て沢山に各種の歯磨きを使用しましたが、いずれも刺激が強すぎて、一つも自分の好みに適しないことです。こちらにいる医者に聞いても「ライオンチューブは世界的な物」の由。毎朝口をゆすぐ時にしみじみとそれが恋しくてなりません。いかがでしょうか?きっと大笑いをされるでしょうが、本当にそれだけは毎日毎日物足りない気がします。シャボンとかその他の日用品は本場ですから善いものは多いので少しも困りませんが、これだけは何とか出来たらばと思っています。
在独者でよくライオンが使用したいといういう人を耳にしますが、なるほどと思います。随分子どものようなお願いですが、「お願いが叶えられる」ことを希望します。一週間に一度位でもライオンの匂いで口をゆすげたらば結構です。品物が送るのに難しいものですから、あるいは駄目かもしれませんが、毎日「欲しい欲しい」と思うもの故、勝手ながら御耳に入れます。粉末のはいつも使用いたしません故、これも合わせて申し上げます。」
(中の人ツッコミ)
規矩士は油っぽい「ドイツ料理」で、顔がギトギトになると以前より書いています。ということで「チリ紙」だか「顔を拭くティッシュペーパー」だかが欲しいという手紙を出したのかもしれません(これを書いた手紙は見当たらない)
ということで、すみこと弟、三郎氏にそんなことを書いたのかもしれません。
しかしですね、1日違いというのは、ベルリンの規矩士の家の近所の郵便配達局の都合であって、たまたまだと思いますよ(^^ゞ。
そしてもう一つ「欲しいもの」がなんと「ライオンの練り歯磨き」
この「ライオンの練り歯磨き」が発売されたのは1911年(明治44年)だそうです。
以下のサイトの中にこの「ライオンの練り歯磨き」の写真があります。
【つい誰かに話したくなる!歯の歴史が楽しく学べる「歯の博物館」に潜入 : 暮らしのマイスターが行く】
ドイツでの練り歯磨き。ドイツでは日本よりほんの少し早く、1907年だそうです。
ざっと見たところ中身はあまり変わらないと思うのですが、規矩士がいろいろと言っているので、フレーバーがドイツ製は少し強いのかもしれません。
調べて知ったのですが、現代では「ドイツ製の歯磨きクリーム」はお土産の定番らしいですね。フッ素などの成分が薬事法が違うので日本のものよりたくさん入っているんですって。
【意外?なドイツ土産『ハミガキ粉』】
現代のドイツの歯磨き粉いろいろ。
【ドイツおすすめの歯磨き粉 お土産にもおすすめ】
中の人はフランスで2ヶ月近く遊んできた時には、滞在先の近所のスーパーに日本でも売っている「アクアフレッシュ」がありました。
海外のものを試す勇気がなかったので、「アクアフレッシュ」を愛用していました。
【アクアフレッシュ】
シャンプーや石鹸はフランスのものを使いました。「香料が強いなあ」と思った記憶が。