37. 昭和3年7月29日4 合唱の話題

「人が3人位集まれば必ず合唱をしますが、日本式のいやな声はありませんから、いつでも気持ちよくなります。一人が弾けば皆が相和する言うようにいつでも喧嘩等は起こらず、またぐでんぐでんに酔った者もなくして賑やかに楽しそうに毎日を送っているように思われますが、とても日本ではこの真似が出来ません。日本では毎日一つ二つの件かは珍しくありませんが、伯林は喧嘩ということが却って珍しい位でしょう。もちろん、口喧嘩くらいならば日本も同じことですが、相手に負傷を負わすことなどはほとんど稀です。酒場にしてもカフェーにしても楽しそうに歌ったり、踊ったりしているのを見るととてもうらやましくなります。」

 

日本式のいやな発声ってなんだろう?

【邦楽発声法/発音/呼吸/こぶし】

15分あたりに声楽と邦楽発声の響きの場所の違いについて語っていらっしゃいます。

これのこと?

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洋楽の響きはかなり高い位置で作ります。邦楽はそうでもないのでそのことを言っていらっしゃるのかもしれません。

【都おどり 平成31年公演】

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ヨーロッパの合唱の例として。

新国立劇場 ヴェルディアイーダ』凱旋の場】

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こういう映像を見ると、「オペラは総合芸術」ということがよくわかります。表のスペクタクルの中では、こういう工夫やスタッフの凄腕連携プレーがあるのですね。

 

【バッハ:ヨハネ受難曲

2020年3月、日本を代表するバッハの演奏団体、バッハコレギウムジャパンがヨーロッパ演奏旅行をしていました。しかしコロナ禍が始まろうとしていました。演奏会、イベントは中止が相次ぎ、結局ケルンで立ち往生となってしまいました。

結局この演奏会を配信し、メンバーはとにかく日本にたどり着くことが出来ました。

(恩師たちが参加していたので、私は日本でハラハラしていました)

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「これはその方面の一例に過ぎませんが、例へば道を歩いていても必ず何か歌っていることです。5,6人位ならば友人とコーラスですから、感心します。先日も下宿の側のプラッツでキリスト教徒のコーラスを聴きましたが、人数は約15人位でしたが、なかなか上手にやっていました。ベルリンの建物が5階建物ばかりの間のプラッツでしたから、実にあたりによく響いていて、なんとも言われない良い気持ちになりました。その時は東工の教授殿もご一緒でしたが、非常に感心されていました。何にも知らない日本の人が感心するのですから、我々共はとてもたまらなくなるのは普通の事で、どうしてもそんな時はかきはずに通り過ぎる事は出来ません。日本式の救世軍のあのいやな声でしかもガチャガチャやられるのに比し、何と言う良い声でしかしコーラスでしんみりとやられるのには全く御説教を聞いているようになります。その人も決して音楽がわかるのではありませんが、ただあまりに良い気持ちなのでかえってその人が私を長くそこに留まって聴いているようにと進める位でした。はじめてこちらの所詮救世軍のコーラスを聴きましたが、素晴らしいものだと(?)感にうたれました。」

 

我田引水

【Felix Mendelssohn Bartholdyフェリックス・メンデルスゾーン 3 Psalms, Op.78 「3つの詩篇」ほか 合唱団スコラ・カントールム 第24回定期演奏会(2015年)】

伴奏は入りません。アカペラです。声だけでこれだけのハーモニーを作ります。

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(私の声もどこかに入っています(^^;)

西洋音楽であるピアノを人生の目標にしていらした規矩士は、やはりヨーロッパでの合唱を目標にしていらしたのだと思います。

日本のものはいわゆる「文化が違う」ということなだけで、別にそれはそれで良いと思います。

 

ブルガリアンヴォイス。これもヨーロッパ起源です。

ヨーロッパにもこういう合唱があるんですよ。

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